映画監督である山崎貴さんはVFX(Visual Effects)と呼ばれる”CGと実際の映像を組み合わせた映像技術”の第一人者としても知られています。
そんな山崎貴さんの作品に「クソ映画」と酷評されている作品があることをご存じでしょうか?
今回は山崎貴監督の作品がクソ映画と評される理由や、逆に良作とされている映画についても調査してみました。
山崎貴の作品
🎬山崎貴の映画作品一覧
- 『ジュブナイル』: 2000年7月公開。監督デビュー作。
- 『Returner』: 2002年8月公開。
- 『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズ: 2005年‐2012年公開。
- 『BALLAD 名もなき恋のうた』: 2002年9月公開。
- 『SPACE BATTLESHIP ヤマト』:2010年12月公開。
- 『friends もののけ島のナキ』: 2011年12月公開。
- 『永遠の0』: 2013年12月公開。
- 『STAND BY ME ドラえもん』: 2014年8月公開。
- 『寄生獣』シリーズ: 2014年11月、2015年4月公開。
- 『海賊とよばれた男』: 2016年12月公開。
- 『DESTINY 鎌倉ものがたり』: 2017年12月公開。
- 『アルキメデスの大戦』: 2019年7月公開。
- 『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』: 2019年8月公開。
- 『ルパン三世 THE FIRST』: 2019年12月公開。
- 『STAND BY ME ドラえもん2』: 2020年11月公開。
- 『ゴーストブック おばけずかん』: 2022年7月公開。
- 『ゴジラ-1.0』: 2023年11月公開。
- 『ゴジラ-1.0/C』: 2024年1月公開。
「クソ映画」と評される3つの理由
山崎貴監督の作品が「クソ映画」と言われるのには、大きく3つ理由があると考えます。
- 原作への理解不足
- VFX技術の期待値の高さとその他の要素とのギャップ
- 感動の押し売り
次から詳しくお伝えしていきます。
原作への理解不足
山崎貴さんの作品が「クソ映画」と呼ばれる理由の1つ目は「原作への理解不足」です。
山崎貴さんの作品には人気マンガやゲームなどを原作とした映画が数多くあります。
『SPACE BATTLESHIP ヤマト』『STAND BY ME ドラえもん』『寄生獣』『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』などがそうですね。
しかし、山崎貴さんが作るこのような原作のある映画には、度々不満の声が上がっています。
不満の内容としては
ストーリーが原作と大きく違っている
キャラクターへの解釈が原作と大きく異なっている
といったものが多く、原作への理解度が足りないことにより、原作ファンの期待を裏切っていることが伺えます。
山崎貴さんの監督作品の中でも、特に「クソ映画」と評されているのは『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』。
『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』はドラクエシリーズの中でも人気が高く根強いファンも多い「ドラクエ5」のストーリーをベースとした作品です。
この作品でもやはり原作のストーリーの改変やキャラクターの解釈に関する不満はありましたが、中でも目立ったのが映画の結末に対する怒りの声です。
「ゲームへの想い入れまでも踏みにじられる」ような展開だったとの声もありました。
原作ファンの想いに寄り添うことができなかったことが「クソ映画」と評されてしまった一番の理由だったのかもしれませんね。
VFX技術の期待値の高さとその他の要素とのギャップ
山崎貴さんの作品が「クソ映画」と呼ばれる理由の2つ目は「VFX技術の期待値の高さとその他の要素とのギャップ」です。
冒頭でもお伝えした通り、山崎貴さんはVFXの第一人者としても知られています。
第96回アカデミー賞では『ゴジラ-1.0』がアジア映画として初の視覚効果賞を受賞するなど、その実力を裏付けています。
そのような素晴らしいVFX技術を用いた映画であれば、期待を寄せる人もも多いはず。
しかし1つ目の理由にもあったように、原作ファンの期待を裏切るようなストーリー展開やキャラクター改変があったらどうでしょう?
例えば『SPACE BATTLESHIP ヤマト』。
こちらはアニメ「宇宙戦艦ヤマト」の実写版映画で、主演が木村拓哉さん、ヒロインは黒木メイサさんが演じています。
優れたVFX技術を用いて描かれる宇宙戦艦ヤマトの世界観に興味を持つファンも多そうです。
実際「面白かった」「ヤマトがかっこよかった」「キムタクがかっこよかった」といった好意的な感想も見られました。
しかし、批判の声も少なくなく
ストーリーがひどい
キャラクターの性格や設定が違う
衣装がコスプレに見える
といった声も見られました。
結局は作品への理解が足りていないことにつながるのかもしれませんが、優れたVFX技術がそれをより際立たせているのではないかと考えます。
感動の押し売り
山崎貴さんの作品が「クソ映画」と呼ばれる理由の3つ目は「感動の押し売り」です。
これは『STAND BY ME ドラえもん』シリーズで感じた人が多かったようです。
『STAND BY ME ドラえもん』シリーズは「のび太の結婚前夜」「帰ってきたドラえもん」などのストーリーを再構築した映画です。
「ドラ泣き」というキャッチコピーがつけられたことも話題になりましたが、どうやらこのキャッチコピーに不快感を抱く人も少なくないようです。
確かに「感動の押し売り」と言われれば、そう感じてしまうかもしれません。
山崎貴さんの作品には他にも感動するような作品が多くありますが、この「ドラ泣き」などの印象が他の作品に対しても「感動の押し売り」と感じさせてしまい「クソ映画」と感じさせている可能性がありそうです。
ちなみに『STAND BY ME ドラえもん』は第38回日本アカデミー賞で最優秀アニメーション作品賞を受賞しています。
山崎貴の良作は?
ここまで「クソ映画」と言われる理由についてお伝えしてきましたが、山崎貴さんの作品には評価の高い作品ももちろんあります。
主な作品としてはこちら
- 『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズ
- 『永遠の0』
- 『アルキメデスの大戦』
- 『ゴジラ-1.0』
すべて見たわけではないので、簡単にしかご紹介できませんがご参考まで。
『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズ
『ALWAYS 三丁目の夕日』は西岸良平さんの漫画を実写映画化したもので、山崎貴さんの代表作とも言われる作品です。
この映画の中で山崎貴さんはVFX技術を用いて、見事な昭和の町並みを再現しています。
また、心温まるストーリーも高く評価され、多くの支持を得ています。
第29回日本アカデミー賞では、13部門のうち12部門で最優秀賞を獲得しています。
『永遠の0』
『永遠の0』は百田尚樹さんのベストセラー小説を映画化した作品です。
戦争の悲劇や家族の絆、生きることの意味を深く問いかける内容で、戦争の現場での葛藤がリアルに描かれています。
2015年の第38回日本アカデミー賞では最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀主演男優賞ほか8部門を受賞しています。
『アルキメデスの大戦』
『アルキメデスの大戦』は三田紀房さんの同名漫画を原作とした実写映画です。
第二次世界大戦を数学者の視点で描いた作品で、数学を駆使した戦略や迫力ある戦争シーン、豪華な俳優陣の演技が見どころです。
『ゴジラ-1.0』
『ゴジラ-1.0(ゴジラ マイナスワン)』はゴジラ生誕70周年記念作品です。
核の脅威や戦後の絶望などがテーマとして描かれており、戦後復興期の日本を舞台に、終戦直後の混乱した状況下で再び現れたゴジラに日本が立ち向かう姿を描いています。
第47回日本アカデミー賞では、最優秀作品賞を含む8冠を制しています。
また前述したとおり、第96回アカデミー賞ではアジア映画として初の視覚効果賞を受賞しています。
まとめ
今回は山崎貴監督の作品がクソ映画と評される理由や、逆に良作とされている映画についても調査してみました。
山崎貴監督の作品が「クソ映画」と言われるのには、3つの理由が考えられます。
- 原作への理解不足
- VFX技術の期待値の高さとその他の要素とのギャップ
- 感動の押し売り
また、良作とされている映画も数多く、主な作品はこちらの4作品です。
- 『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズ
- 『永遠の0』
- 『アルキメデスの大戦』
- 『ゴジラ-1.0』
山崎貴さんの作品には「クソ映画」と言われているものもありましたが、これは山崎貴さんが映画監督して高く評価されているからこそそのような声が上がるのかなと感じました。
なんにしてもこれからも素晴らしい作品を作っていってほしいなと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!